私的百科事典

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カブトムシを飼おう!でも〇〇だけは絶対にしちゃだめ!

夏の間、子供の興味や宿題などでカブトムシを飼うお宅もあるかと思います。

そこで順調に飼育していたものの、悪気なくやっていることが深刻な問題に発展するって知ってましたか?

 

それはカブトムシを野生に帰すこと!

 

ある程度飼育をして満足したり、繁殖させて増えすぎたり、自然に返してあげた方が良いと感じたり、理由は様々だと思いますが、これは絶対にやってはいけないことなのです!

 

そもそもカブトムシとは?

 

カブトムシと聞いて想像していたのは国産カブトムシですか?ヘラクレスオオカブトですか?

カブトムシと言うとざっくり分けて日本に住むツノカブトの仲間と外国産のカブトムシに分けられます。

日本に住むカブトムシは、いわゆる頭から生えた1本のツノの先が二股に分かれている、よく知られている姿のヤマトカブトという種類です。北海道以外の本土に生息している種でしたが、現在は北海道でも見つかっています。

ほとんどの地域ではヤマトカブトの一種しか見ることはできませんが、亜種も含めると日本に住むカブトムシは6種5亜種が見つかっています。

 

外国産のカブトムシというと全世界に1300種いますが、これはコガネムシなども仲間としてくくられているためで、大きな角のあるカブトムシは約50種程度と言われています。

 

有名なのは蟹の爪のような長く立派なツノを持った世界最大の大きさを誇るヘラクレスオオカブトや、ツノは短いものの体のサイズで言えば最大級のエレファスゾウカブト、3本の角を持つコーカサスオオカブトなどでしょうか。

 

カブトムシとは、学術的な説明をすると「コウチュウ目コガネムシ科カブトムシ亜科」という分類ながなされます。

その中で、先ほどお話しした国産ヤマトカブトは真性カブトムシ族に分類される昆虫です。

 

1年の大半を幼虫で過ごし、夏の初め頃に羽化した成虫は夏の人気者。

夏の虫ですが暑さは苦手で、夜行性のため夜〜早朝に樹液の出る木を探すとよく見つかります。

国産カブトは飼育も容易で繁殖も少し環境を整えてあげれば簡単にできてしまいます。

 

そんなカブトムシを野生に放してしまうのは、なぜいけないことなのでしょうか?

 

生態系に影響を及ぼす可能性がある

近隣で採取した個体なら同じ地域に放すのであれば大きな影響はありませんが、お店で購入した個体の場合は産地の表記がされていることに気がついたでしょうか?

本土のカブトムシはほぼ1種類なのですが、分類されていないレベルでの地域差がある可能性があると言われています。

はっきりと特徴がまとめられているわけではありませんが、「ある地域の個体は体が黒よりも赤みが強いと言う特徴がある」だとか「○県の個体は他と比較するとツノが大きい傾向にある」などといったことがある可能性があるのです。

 

そういった中で、産地の違うカブトムシを野生に逃してしまうとその地域のカブトムシと交尾し地域の混ざったカブトムシになってしまうのです。

地域ごとに繁殖を

 

また国産カブトは元々北海道には生息していませんでした。しかし今では逃げ出したり放虫されたカブトムシが住み着き野生でも見られるようになりました。元々いなかったなら種類が混ざることはないのでは?と思われるかもしれませんが、カブトムシは昆虫の中でも大きくて強い生き物です。そんな生き物が突然現れたら、元々住んでいた昆虫たちに影響が出ているかもしれません。

 

これらは国産カブトムシの話ですが、外国産となると絶対に野生に放してはいけません。

世界的に見るとカブトムシは日本よりも温暖な地域に住むものが多く、日本の気候に適応できない可能性が高いです。また寒さに強い個体など、中にはしばらく生き延びる個体である可能性もあります。その場合、ヘラクレスオオカブトのような大きくて強い昆虫が現れたことにより元々住んでいた生物が住処を失うなどの危険があるのです。

 

また国産はほぼ一種類なので、産地が違っても同じ種のヤマトカブトが交尾して生まれたカブトムシも分類は純血のヤマトカブトのままですが、たとえばヘラクレス・ヘラクレスとヘラクレス・リッキーで交尾してしまった場合雑種のヘラクレスが生まれてしまい、ヘラクレスの血統としての価値は無くなってしまいます。

実際世界では亜種として登録されている種のうち近似種の交雑による雑種の可能性があったり、野外採取したクワガタが外国産との交雑であったというケースもみられています。

 

産地の違う生体を野に離すことは、その子が生きられない可能性と、生きられた場合その地の生態系を破壊する可能性があるということをよく覚えておく必要があります。

 

カブトムシは飼育下で幸せなのか?

カブトムシにとっての幸せとはなんでしょうか?

人間のように思考する脳がないため、考えたりすることはできません。

安全に暮らし、生まれてきた意味を全うするのがカブトムシたちの幸せではないでしょうか。

 

家庭で大切に育てられているカブトムシは、カラスなどの外敵のいない場所で、餌は豊富にあり、温度や湿度が適度に保たれている。

そしてペアリングさせてもらえれば安全に子孫を残すことができる。

 

家庭で飼われているカブトムシたちは、決して不幸ではないのです。かわいそうだから自然に返すという考え方は、かえって残酷な場合がありますよ。

そして飼いきれないほど産ませるのは責任が取れないならやめてください。

生まれた卵は大切にしてください。ペットショップやヤフオクなどで販売することもできるのでルールやマナーを守った上で飼育しましょう。

 

 

 

 

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